2016年3月22日

パナソニックMTB黄金期を支えた選手たちのサイン

右から、中山誠一郎戸津井俊介南部博子
この色紙は1998年の東京サイクルショーで配布された希少なもので、現存数も少ないハズだ。

チームパナソニックパナレーサーといえばXC部門のエリート集団であり、当時のMTB人気を牽引する存在でもあった。
今で言うなれば、ロードバイクが流行っている以上に、そのブームは熱を帯びていた。

近年ではシクロクロスに強いイメージのあるパナソニック。
豊岡英子や、大学生になった坂口聖香らの輝かしい活躍が目立つが、MTBでのレース活動は皆無に等しい。

正直言って、国内のMTB事情が下火である以上、難しい問題もあるだろうが、できればこの時代のような熱気を、ぜひともまた取り戻して頂きたいと願う。

さらにどうでも良い話だが、
中山選手の写真はもっと相応しいショットはなかったのか?
もう18年間もずっとそう思い続けている。

この色紙のせいで、「中山誠一郎=口からタマシイが抜け出そうな人」という不名誉なイメージが、まだ若かった自分の脳裏に焼きつてしまった。

これと同時期に保管されていたヴィンセント・フラナガン氏のサインは、背景がスタイリッシュであり、「さすがはTREK」と、そのセンスに関心したものだ。

ただそこには「トレック野郎日本一」と本人による達筆な漢字が書かれていたが。

チーム・パナソニック・パナレーサーの強さとは?

当時どれほどパナソニックチームが強かったかリザルトを探してみたが、18年経過した現在において、ネット上でその情報を見つけることは難しかった。

辛うじて見つかったのがこちら

参考情報
ノツカップ98結果/都幾川カップ 第2戦(1999年5月16日)
http://www.geocities.co.jp/Athlete/3404/tk992.html

WEBの構造が20世紀のソレなので、転載元の詳細については深く拾えていないが、上記の3選手がすべてトップタイムをマークしている奇跡的なものだった。

もちろんこの時期のMTB世界選手権のwikipediaにも彼らの名前は刻まれてる。

参考情報
世界選手権自転車競技大会マウンテンバイク1997
https://ja.wikipedia.org/wiki/世界選手権自転車競技大会マウンテンバイク1997

世界選手権自転車競技大会マウンテンバイク1998
https://ja.wikipedia.org/wiki/世界選手権自転車競技大会マウンテンバイク1998

シクロクロスへの流れについて

このところ密かな人気を博しているシクロクロス。
おそらく、スポーツ自転車ブームでクロスバイクを知っている一般の人は増えても、シクロクロスバイクについての知識を持った人が世間に満ちることなど無いと思う。

自転車界では非常に注目度が高いし、紙面での登場も多い。
それにあの弱虫ペダルの作者までもが最近はシクロクロスに傾倒してきたり、元MTBチャンピオンの大先生は、いつのまにかフェイスブック上でシクロバイクに関する彼なりの深すぎる視点で作成された大量の動画を配信している有様だ。

つまり、玄人の行き着く先がシクロクロスなのだろうか?

南部博子は90年代後半の全日本シクロクロス選手権大会でチャンピオンを獲得していたり、中山誠一郎は2010年にひょっこり関東シクロのC3に出場したり、またちょっとコジ付けだが戸津井俊介はシクロクロスのインプレを書いていたりする。

「じゃあ、やっぱりMTBよりシクロクロスのほうが奥が深くておもしろいスポーツなの?」
と言えば、そういうわけでもなさそうだ。

近年の世知辛い里山の交通事情で走るフィールドを失いつつあるMTB。
当然乗る場所がなければ人気が出るはずもない。

そこで注目されたのが、比較的レース開催が容易で、狭いエリアに人工的なコースが組めるシクロクロスというスポーツだ。

スポーツ自転車のマーケットがロードバイクだけになってしまうのは寂しいし、業界としても避けたいところ。
ロードの派生であるシクロクロスバイクは従来のロードバイクユーザーにとってもビジュアル的な抵抗は少ないだろうし、古くからのMTB乗りにとっての避難先という意味においても、新たな競技人口を獲得しやすい環境にあったシクロクロス。

盛り上がるにはそれなりの理由と過去からの流れがあったようだ。

パナソニックがMTBからシクロクロスにその比重をシフトしたのは、意図的なものではなく、自転車レース業界を取り巻く環境に身をゆだねた結果なのかもしれない。

おまけ

過去のリザルトで目に留まったこのお方。
意外なところでCMに出演していたのを発見した。


グローブはするけどヘルメットをしないという、塚本岳氏もビックリなノーガード走法・・・
かつてワールドカップでも活躍した増田まみ選手といえども、ヘルメット無しのこのアクションはなかなか勇気のいるチャレンジだっただろう。

ちなみに、増田は旧姓であり、現在は「井出川まみ」さん。
使っているバイクもアキコーポレーションが取り扱う「KONA PRECEPT DL」ということで、いろいろと自転車店目線でも楽しめる仕上がりとなっているCMだ。

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