2011年11月11日

もし1ピースのリアディレーラーハンガーが折れたら

アルミフレームの台頭期や廉価版のスポーツ車のリアディレーラーハンガー(リアエンド)は,
交換補修が出来ないワンピースエンドであることが多い。
アルミニウム自体は非常に脆く、溶接も困難なため、落車などで曲がったり折れたりしたリアエンドの補修方法は、スチールフレームのようにそう簡単には見つからない。

しかし、そんななかでも比較的あっさりと機能を回復させるパーツがあの世界のシマノから、
しかも数百円程度で販売されている。


・シマノパートNo.
Y52U98010
・製品名
リアディレイラーブラケットユニット


価格:542円
(2012/7/26 01:30時点)
感想(8件)


残念ながら、溶接以外には美しかった頃の外観を取り戻すことは出来ないが、
溶接熱で脆くなったエンドを心配しながら自転車に乗るよりは、いくらかマシだろう。

その使い方は次の通り。

ちなみにこのスモールパーツはロードエンド用に設計されているため、
現在主流になっているストレートドロップエンド(ストドロ)では正しい使い方は出来ないが、
今回は簡易補修のためあえてストドロエンドに装着している。


完全にネジ部が破断したエンド
基本的にこの破損だけで廃車となるケースが多い。


ステーダボに付属のネジでブラケットユニットを固定する。
ダボがない場合や位置が合わない場合は新しくネジ穴を作る必要がある。

またエンドの角度に対してまったくブラケットが合っていないが、
クイックシャフトを抜けば、ホイールの脱着には問題はない。


クイックレリーズのネジの噛み合わせが少ないと最悪走行中にホイールが外れる危険性がある。

ホイールを装着し、エンド修正ツールで位置調整を行う。


ディレーラーを装着して変速調整を行う。
当然ディレーラーは当初の位置より5mmほど外側にオフセットするため、
稼働範囲のアジャスター調整も必要となる。


今回の作業は5分程度。
フレームの状態やネジ位置にもよるが、比較的簡単には走行不能状態から復帰した。

ただし、この方法はあくまで応急的であり、その後の不具合については自己責任となる。
もし同じような状態で自転車店に持ち込んで修理を断られたとしても、それは安全性を重視した賢明な判断だったと思うしかない。

自転車は自動車やバイクと同じ乗り物であり、その補修に携わることは時には命に関わる惨事を招く危険性もある。
最近、腕が良いとされる職人気質の自転車店が少なくなったのも、原因としてこのようなことが少なからずあるだろうと感じる。


他にもリプレイス用のエンドをうまく活用すれば、ぴったりのものが見つかるかもしれない。



こちらはエマージェンシー用エンド




※フィクションサイクルでは、修理後の不具合やトラブル回避のため、一切の修理を受け付けておりません。




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